おはよう

投稿日: カテゴリー: 園長のことば

さわやかな風が吹き、園舎前にはライラック、つつじ、ポピーなどの花が色とりどりに咲く季節となりました。土曜保育の日は、大学のグラウンドからよさこいソーランの練習をする学生さん達の気合いの入った声と大きな音楽が聞こえてきます。初夏の訪れももうすぐですね。

朝、玄関のチャイムが鳴り、子ども達が次々に登園してきます。「は~い」と、インターホンを繋ぐと、「○○です!」と、自分で名前を言って元気に入って来る子がいます。また、毎日職員室に顔を出し、「おはよう」と言いに来てくれる子もいます。乳児さんは、言葉の代わりに「バイバイ」の身振りや笑顔で挨拶してくれます。

園の朝は、挨拶から始まります。まだ調子が出ない子、少し眠たい子、泣いて登園してきた子…朝の子ども達の様子は日によって様々ですが、お互いの目を見て挨拶し、コミュニケーションをとることで「よく来たね、待ってたよ。」という気持ちが伝わり、園に居場所があるという安心感を持つきっかけになってくれれば、と思っています。まだ恥ずかしくて中々言えない子には、その表情を見て「おはよう…」の心の声を想像しています。自然に言葉が出てくる日を楽しみに、焦らず積み重ねていきたいですね。

この良い季節、園庭でシャボン玉を追いかけたり、花びらを使って色水あそびを楽しむ乳児さんの可愛らしい姿が見られます。また、外遊びの後、学年別にマラソンをする幼児さんの足も少しずつ速く、軽快になってきました。夏の遊びや運動を通して友だちとのかかわりを広げ、充実して過ごして欲しいと思っています。

園長 泉川 由利子

小さな優しさ

投稿日: カテゴリー: 園長のことば

新年度がスタートし、約一か月が経ちました。

大学構内の桜が開花し、園庭には空高くこいのぼりが泳いでいます。新しい生活で緊張気味だったお子さん達も先生やお友だちに慣れ、親しみをもって生活するようになりました。外遊びも始まり元気いっぱいのお子さん達。お散歩や遠足で沢山歩いて、丈夫な身体と心を育んで欲しいと思っております。

朝、泣かずに頑張って登園してきた新しい年少さん。お帰りの頃、寂しくなったのでしょうか。我慢できずに涙が溢れてしまいました。その子を抱っこし、絵本を読んだり遊びに誘ったりしながら一緒にバスを待っていると、側にいたひとりの子が黙ってその子の頭を撫で、もう一人の子は涙でいっぱいになった顔を見て「泣かないでね。」と言ってティッシュを差し出してくれました。昨年まではお世話される側だった二人が、自分より小さい子、困っている子に精一杯優しくしてくれたその姿に心の成長を感じました。泣いていた年少さんの心の拠りどころとなり、互いに育ち合っていくことでしょう。

5月は、マリア様の月です。いつも、私達を見守って下さる、みんなのお母さんであるマリア様のように、優しく温かい、愛に溢れた人になれますように。    

戦禍の中にいる方、貧困に苦しんでいる方がいることを忘れず、その人達のために祈り、小さな力を貸すことができますように…。  

園長 泉川 由利子

花を咲かせる子ども達

投稿日: カテゴリー: 園長のことば

ご入園・ご進級おめでとうございます。

「今日から新しい一年が始まります。ドキドキしながら入園式をむかえるお友だち、こども園で元気いっぱい遊びましょう。そして、ひとつ大きくなったお友だち、いろいろなことに挑戦して、心も体も大きくなりましょう。みなさんが優しく強い心でいられるよう、神様がいつも見守ってくださいますよ。」

毎日歩いているバス停からこども園までの短い道のりは、いつも私に季節を感じさせてくれます。八重桜やナナカマド等、大学構内の木々の芽吹き、雪解けで顔を出した去年の松ぼっくり、中心部では滅多に聴かれない鳥の鳴き声も聞こえてきます。空の青さや雲の流れを眺めながら園に着くと、クロッカスやチューリップの小さく可愛らしい芽がきれいに並んで顔を出しています。これからかわいい花を咲かせるこの芽のように、園生活を始める子ども達が個性を芽吹かせ、神様の見守りのもとに成長し、素敵な花を咲かせてくれることを今からとても楽しみにしています。

お子さんがいつも楽しく、健康、安全であるように、また、保護者の皆様にも笑顔が溢れ、安心していただけるこども園であるように、職員一同取り組んでまいりたいと思っておりますので、皆様の一層のご理解・ご協力をよろしくお願い致します。

園長 泉川 由利子

澄んだ声と心

投稿日: カテゴリー: 園長のことば

「1日、2日、3日、4日…。あと、〇日で卒園だね。」と、カレンダーを見ながら

子ども達と年長さん卒園までの日数を数える時期になりました。毎年、この時期になると各クラスから

‘卒園・お別れ’の歌が聞こえてきます。CD音源のきれいな声、滑らかに流れる歌詞やメロディーはもちろん素敵ですが、お部屋から聞こえてくる子ども達のおぼつかない音程、まだ覚えきっていない歌詞…でも、先生のピアノにクラスのみんなで声と心を合わせて一生懸命に歌っているその姿に、いつも感動させられます。歌を歌うひとりひとりの真剣な表情や眼差しに、入園したばかりの幼かった姿が重なり涙してしまうのは、先生達だけでなく、保護者の皆様も同様ではないでしょうか。

澄んだ子ども達の声は、くもりのない真っ白なその心も映しています。毎日の祈りの中で、「地震で困っている人が家に帰れますように。」「みんながコロナになりませんように。」と、自分のことではなく友だちのこと、周りの人達のために祈る、ということが当たり前のように育っています。幼い頃に身に付いたこの澄んだ声と心を大切にして、思いやり深い大人に成長してほしい、と願うばかりです。

ひとつ大きくなり、新しい仲間をむかえるおともだち、

マリアこども園の思い出をいっぱい持って小学生になる年長さん、

いつもみんなの素敵な心と笑顔で、周りの人達に幸せを分けてあげられる人になって下さい。

私達も保護者の皆様と一緒に、この子ども達の背中を押してあげられる存在であり続けたい、と思っております。

園長 泉川由利子

「当たり前」は「有り難い」

投稿日: カテゴリー: 園長のことば

新年明けましておめでとうございます。大雪の昨シーズンと比べ穏やかな年越しでしたが、年明けの大雪で交通機関の混乱やご家庭での除雪作業に追われた方もいらしたのではないでしょうか。北国の厳しい冬、自然災害などなく無事に過ごせるようにと願うばかりです。

コロナの規制が徐々に緩和された今年、休み中に帰省や旅行で久しぶりに遠出された方も多かったのではないでしょうか。遠くのおじいちゃんおばあちゃんにお孫さんの成長した姿を見せられること、観光やレジャーを楽しむことなど、ここ3年間我慢してきたことの実現に「有難さ」を感じます。「有難い」の反対語は、「当たり前」だそうです。調べたところ、「感謝」「ありがとう」の反対語もまた同じく「当たり前」でした。

私達は、誰かに何かをしてもらった時、嬉しい時や特別な時に相手に感謝し「ありがとう」を伝えます。では、普段当たり前のこと、何気ない事に対してはどうでしょうか?毎日食べられること、元気でいること、水や電気が通り交通機関が動いていること、園や仕事に行けること…数年前の震災や今回のコロナ禍のように、以前はあって「当たり前」だったことを無くして初めて、本当は「有ることが難しい」ことだとわかり「感謝」できるのだと思います。

当たり前のことを有り難く思いその気持ちを言葉で相手に伝え、また自分も周りに感謝される人になれるように、そして神様に生かされ守られていることにいつも感謝し日々過ごしていきたいです。

今日から3学期が始まります。進級・進学に向けた活動が多くなり、その中でまたお子さんの成長が見られることでしょう。毎日一緒に過ごしてきた友だちや先生との時間を大切にしながら、残り少ない日々を楽しんで欲しいと思っております。

今年もよろしくお願いいたします。

園長 泉川 由利子