園長のことば

澄んだ声と心

「1日、2日、3日、4日…。あと、〇日で卒園だね。」と、カレンダーを見ながら

子ども達と年長さん卒園までの日数を数える時期になりました。毎年、この時期になると各クラスから

‘卒園・お別れ’の歌が聞こえてきます。CD音源のきれいな声、滑らかに流れる歌詞やメロディーはもちろん素敵ですが、お部屋から聞こえてくる子ども達のおぼつかない音程、まだ覚えきっていない歌詞…でも、先生のピアノにクラスのみんなで声と心を合わせて一生懸命に歌っているその姿に、いつも感動させられます。歌を歌うひとりひとりの真剣な表情や眼差しに、入園したばかりの幼かった姿が重なり涙してしまうのは、先生達だけでなく、保護者の皆様も同様ではないでしょうか。

澄んだ子ども達の声は、くもりのない真っ白なその心も映しています。毎日の祈りの中で、「地震で困っている人が家に帰れますように。」「みんながコロナになりませんように。」と、自分のことではなく友だちのこと、周りの人達のために祈る、ということが当たり前のように育っています。幼い頃に身に付いたこの澄んだ声と心を大切にして、思いやり深い大人に成長してほしい、と願うばかりです。

ひとつ大きくなり、新しい仲間をむかえるおともだち、

マリアこども園の思い出をいっぱい持って小学生になる年長さん、

いつもみんなの素敵な心と笑顔で、周りの人達に幸せを分けてあげられる人になって下さい。

私達も保護者の皆様と一緒に、この子ども達の背中を押してあげられる存在であり続けたい、と思っております。

園長 泉川由利子