役に立つ喜び

投稿日: カテゴリー: 園長のことば

 夏真っ盛りというような気温の高い日が続いている7月。毎朝、園庭には水を張ったビニールプール、乳児さん側には、たらいが用意され、子ども達は水鉄砲やシャボン玉、砂場では泥んこなど夏の遊びを思い思いに楽しんでいる様子が見られます。一方、サッカー教室を経験した年長さんはボールを蹴り、自分の背よりはるかに高い竹馬に挑戦する小さなお友だちの姿も見られます。この時期にしかできない経験をたくさんして欲しいですね。

5月、6月、7月と新しいお友だちが沢山入園し、各クラスに仲間が増えました。初めのうちは園に慣れずお母さんのことが恋しくて泣いてしまい、中々玄関から動けずにいる新しいお友だち。その子を気にかけ「○○ちゃん、いっしょにいこう!」と、手を繋ぎ、いつもお世話をしてくれる年長さんがいます。先生の手伝いをして給食の食器を下げてくれる子、水遊びのタオルを一緒に運んでくれる子、砂場のバケツをきれいに洗ってくれる子…。子ども達は、「~してもらう」ことより「~してあげる」ことがとても好きです。相手が喜んでくれることが何より嬉しいのです。ご家庭で子ども達が家族のお手伝いをしてくれた時は、大袈裟に喜び、沢山褒めてあげて下さい。小さな自分にもできることがあり、役にたっているという経験を通して、自信や自己肯定感を高めていけるといいですね。

明日から夏休みに入ります。ご家庭で過ごされる方、遠方に行かれる方、様々に過ごす中で、日本の伝統行事に触れたり、夏ならではの貴重な経験を沢山されることと思います。休み明け、またひとつ成長した子ども達に会えることを楽しみにしています。

一学期もご協力いただきありがとうございました。

園長 泉川由利子

運動会に向けて

投稿日: カテゴリー: 園長のことば

6月の北海道を彩るよさこい祭りや神宮祭が終わり、石狩にも初夏の風が吹いています。気温が高い日は、園庭で汗びっしょりになりながらサッカーボールを追いかけている子、テントの日陰の下で砂場遊びをしている子など、それぞれ思い思いに楽しみを見つけている様子が見られます。

29日(土)に控えた運動会。総練習を終え、子ども達の気持ちも少しずつ高まってきたようです。大きな行事に向けて取り組む時、私たち保育者はその時の子どもの興味、ひとりひとりの育ち、クラス全体の雰囲気や、時にはその時代での流行なども見据えてテーマを決め練習を始めます。乳児さんは、遊びの一部として、また、年少・年中さんは、練習が長時間続き子ども達が飽きたり疲れてしまわないよう遊びとのバランスを工夫しながら取り組みます。そして年長さんは、「少し難しい」程度の内容も敢えて選ぶことがあります。練習が佳境に入る時期には、「今日は少し子ども達に無理をさせてしまったかな…。」と思うことも全くない訳ではなく、次回からの練習方法を思案していると「せんせい、きょうのれんしゅうたのしかった!」「あしたもういっかいやりたい。」「おしえてくれてありがとう!」と、子ども達から声が上がります。始めは少し難しいと感じることでも、完成形をイメージしながら繰り返しみんなで練習し、だんだんとかたちになることでワクワクし、「楽しい!」と思うのです。本番を終え、「できた!みんなで頑張った!」そして「楽しかった。」と感じた時自信がつき、子ども達はぐんと成長します。そんな姿を今年も見ることができたら、大変嬉しく思います。

ひとつの大きな行事を終えると、一学期も残り僅かとなりますね。毎日戸外に出て、水遊びや泥んこ遊び、虫捕りなどこの時期にしかできないことを経験し、遊びの中から沢山の新しい発見をして心も身体もまたひとつ大きくなって欲しいと思っております。

園長 泉川由利子

おみやげ

投稿日: カテゴリー: 園長のことば

吹く風が心地よい季節になりました。大学構内の木々は緑の色が濃くなり、町のところどころにつつじやライラックの花が咲き、景色を彩っています。

「おはようございます!」と、元気に園バスから降りて来た子ども達の手には、タンポポや芝桜の可愛らしい花が握られていました。花瓶に水を汲み、マリア様の前にお捧げする姿を微笑ましく見ていると、「あしたも‘おみやげ’もってくるね。」と言ってその子はお部屋に入っていきました。

小さな子どもからの「おみやげ」。園で作った折り紙や塗り絵、お散歩で拾った落ち葉や木の実など、「おかあさん、おとうさんにあげるの。」と言って持ち帰るのが子ども達は大好きです。

旅行などどこかに出掛けた時、私達大人は家族や親しい友人など大切な人達のために手土産を持ち帰ります。その土地ならではの食べ物や名産品など…受け取ってくれる相手の好みを想像しながら選んだり、自分が食べて美味しかったものなど、楽しさや思い出のおすそ分け。そのお土産を渡す時に旅行先や体験についての会話も広がります。リュックの中に入っている子ども達からの「おみやげ」。お子さんが拾ってきた落ち葉や木の実を見ながら、お散歩に行った時の様子を聞いてみたり、また、時には折り紙や塗り絵の続きを一緒にしながら園での思い出や楽しさのおすそ分けにあずかってみてくださいね。

6月は、運動会があります。乳児さんは、お家の人と一緒に大きな行事に参加するという経験をし、幼児さんは、お友だちと一緒に目標に向かって取り組む力を育み、達成感を味わって欲しいと思っております。

保護者の皆様には、送迎や駐車場などのご協力、そしてお子さんへの励まし、応援をよろしくお願い致します。

園長 泉川 由利子

教え合う

投稿日: カテゴリー: 園長のことば

新年度がスタートして数週間。園庭の雪山もようやく解け、空高くこいのぼりが泳いでいます。新しい生活に始めは不安だったお子さん達も先生やお友だちに慣れ、親しみをもって生活するようになりました。毎日大学構内へお散歩に出掛ける乳児さんの足取りも軽く、また、幼児さんは自由遊びの時間に列になって構内をお散歩する日もあります。「ただいま~!」と、園に戻って来たその小さな手には、たんぽぽやつくしんぼが握られています。玄関のマリア様の前には、子ども達が見つけた‘春’が並び、その賑やかな光景を微笑ましく見守ってくださいます。

園で飼育しているモルモット‘チョコ’ちゃん。可愛らしいその姿は、子ども達だけでなく、職員や園に来たお客さんみんなを癒してくれています。年中さんになるとそのお世話係の‘チョコ当番’があり、お昼になると毎日二人ずつお当番さんが職員室を訪れます。ある日、「チョコ当番お願いしま~す!!」と、年長の男の子が年中さんを連れ、張り切ってやってきました。初めて当番をする年中さんに、「僕が先に見本をしてみるから見ていて。」と言って、丁寧にまな板と包丁を使い、人参を切り、あと片付けまでやってみせます。真剣にその様子を見ていた年中さんは、その見本通りに全て行うことができ、嬉しそうにしていました。「○○ちゃん、この人参チョコに持って行っていいよ。」と、優しい言葉を掛けてくれた年長さんもまた満足そうでした。こども同士教え合う姿は良いものです。次の年にはこの年中さんに優しさが受け継がれることでしょう。

5月は、マリア様の月です。「まりあさま、おはようございます。」「いってきます。ただいま。」と、園に入ると子ども達はご挨拶をしています。良いことがあった時、寂しい時、いつも側で私達を見守って下さるマリア様。みんなの母であるマリア様のように、優しく温かい、愛に溢れた人になれますように。   

園長 泉川 由利子 

一歩ずつ 少しずつ

投稿日: カテゴリー: 園長のことば

~ご入園、ご進級おめでとうございます~

ようやく雪解けがすすみ、石狩にも春がやってきました。解け残った雪の下から顔を出すフキノトウやクロッカスの小さな芽吹き、そして開花は、これから始まる新年度への大きな期待、そしてエネルギーを抱かせてくれます。

新入園、進級の日を迎え、新たなスタートを切るお子さん達。ご家庭から離れて初めての集団生活を経験するお子さんもいることでしょう。大きな泣き声で始まる一日目、先生と遊んだ三日目、お友だちと過ごせた一週間後…お子さんは少しずつできることが増えていきます。昨日できなかったことが今日はできるようになり、明日はまたひとつの発見があります。神様は、ひとりひとりに違った個性、成長の課程、得意なことや苦手なことも与えてくださいました。それぞれの歩幅で一歩ずつ、少しずつ進めるよう背中をそっと押しながら、成長する姿を保護者の皆様と共に見守らせていただきたいと思います。

2024年度もお子さんがいつも楽しく、健康、安全であるように、また、保護者の皆様にも笑顔が溢れ、安心していただけるこども園であるように、職員一同取り組んでまいりますので、皆様の一層のご理解・ご協力をよろしくお願い致します。

園長 泉川 由利子