大きくなったね

投稿日: カテゴリー: 園長のことば

長期休みが明け、久しぶりに子ども達に会うと必ず思うこと。それは、「少し会わないうちに、大きくなったなぁ…。」です。先日、ある男児が登園して来るなり職員室にいた担任の先生のところに駆け寄ってきました。「せんせい、あしどのくらいになったの?ってきいて!」その子の足には、真っ白な新しい上靴が履かれていました。「○○君、足どのくらいになったの?」リクエスト通りに担任が問いかけると、「19だよ!!」その子は、その場にいた先生達の「すごいねぇ、大きくなったね。」の言葉も聞かないうちに、それだけ言って嬉しそうに職員室を出ていきました。「大きくなる」ことは、子どもにとって嬉しいことです。毎日みていると気づかない身体の成長と同じように子ども達は心も日々成長しています。転んでも泣かないで我慢できるようになった、順番が守れるようになった、苦手なものが食べられるようになった、ファスナーをしめられた…少しの変化、成長にいつも気付いてやり、「できたね。」「えらかったね。」と、「大きくなった」ことを一緒に喜んであげたいものですね。

9月に行われる運動会は、全園児での開催を予定しております。先生や友だちと一緒に喜んで練習や本番に取り組み、お互いの力を認め合ったり、走り、競い合い、勝って喜び負けて悔しがる経験が、また心の成長に繋がりますように。頑張っているお子さんへの励まし、見守り、そしてあたたかい応援をよろしくお願いいたします。

園長 泉川 由利子

一学期を終えて

投稿日: カテゴリー: 園長のことば

今日で1学期が終了しました。新年度をむかえた4月から、この4か月間での集団生活、様々な活動や遊びを通して沢山の経験をし、見違えるように成長したこども達。その元気な声と笑顔がいつも園舎を明るくしてくれました。

先日、2年ぶりに行われた年長お泊り会。当日、不安そうな表情でお家の方と離れたお子さんも、翌日にはみんな笑顔で朝を迎えお家に帰ることができました。お友だちや先生と一緒に丸一日過ごし、自分のことを自分自身でやり遂げたこと、一晩家族と離れて寝たこと…「楽しかった!ひとりでできた!」「みんなと一緒に頑張った!」という経験が自信となり、お子さんをぐんと成長させてくれることでしょう。

明日から夏休みに入ります。一学期は、休園や行事変更をはじめ様々なご理解・ご協力をいただき誠にありがとうございました。コロナ3年目の夏となりまだまだ不安は続きますが、ご家庭で日本の伝統行事に触れるなど、夏ならではの貴重な経験を沢山させてあげて下さい。休み明け、またひとつ成長した子ども達に会えることを楽しみにしています。

園長 泉川 由利子

いっしょにあそぼう!!

投稿日: カテゴリー: 園長のことば

6月は、親子遠足、移動動物園、保護者会などお忙しい中参加していただきありがとうございました。幼児親子遠足では、広々とした公園で遊具やかけっこ、つき山登りや林の中の探索など思い思いに遊び、お家の方と一緒の時間をたっぷり楽しむことができました。移動動物園では、ウサギやモルモットを優しく撫でたり、陸ガメにまたがったり、また、おっかなびっくり蛇に触れたりなど、どのお子さんも興味を持って参加することができました。毎日の園庭遊びでは、バッタやちょうちょなど虫捕りをする子、フワフワと浮かぶ綿毛を追いかけ集める子、また、登園時やお散歩で、道端に咲くお花や草を摘んでマリア様やクリーム(園で飼っていたモルモット)のお墓に捧げる姿も見られます。小さな生きものや自然に触れる沢山の経験を通し、命の大切さや生き物を愛でる心が子ども達の中で育まれているようです。

「せんせい、きて。」「~してあそぼう!」子ども達から毎日のように言われる言葉です。まだひとりで遊べない乳児さんも、子ども同士で充分に遊びが成立する年長さんも、大人と一緒に遊ぶことが大好きです。虫探し、鬼ごっこ、縄跳び、砂場遊びやお絵かき…自分の好きなこと、興味のあることを共有し、「いいね!」「おもしろいね。」と、一緒に感じて欲しいのです。とはいえ、子どもと真剣に遊ぶというのも中々大変ですね。子ども達の中で決められた独特のルールがあったり、大人が面白いと思って提案してもあまり乗ってこなかったり、やっと盛り上がってきたところで用事が入り、中断しなければならなくなったり…。毎日わずかな時間ですが、遊びの中で子ども達の心の変化や困っていること、求めていること、また、頑張っていることや出来るようになったことに気付き、必要な時に手助けをしながら成長を見守っていきたいですね。

一学期も残り僅かとなりました。短い北海道の夏もいよいよ本番を迎えようとしています。この時期にしかできないことを経験し、遊びの中から沢山の新しい発見をして、心も身体もまたひとつ大きくなって欲しいと思っております。

園長 泉川 由利子

はじめての選択

投稿日: カテゴリー: 園長のことば

コロナによる休園の際は、沢山のご協力、また、あたたかいお言葉をいただきありがとうございました。毎日、全国の感染者数がニュースで流れ、増減を繰り返して3年目。行政の方針や保健所の基準も日々更新されていきます。その中で、お子さんを安全にお預かりするための「感染対策」、乳幼児期に経験するべき友だちとの生活や遊び、季節の行事などを実現するための「教育保育の工夫」をしていくことが、コロナ禍にあるこども園として大切なことと考えております。まだまだ収束の兆しが見えず不安は続きますが、保護者の皆様とともにこの難局を乗り越え、お子さん達の明るい未来に希望をつなげていきたいです。

先日、年長さん同士がこんな会話をしていました。A「〇〇ちゃん、ランドセルもう買った?何色にするの?」…早くも入学を楽しみにしていることを微笑ましく思いながら、私はその会話に耳を傾けていました。B「まだだよ。何色か決めてない。もう予約できるけど、欲しい色が変わるかもしれないから、私はもう少しよく考えてから注文するんだ。お母さんも言ってたから。」A「その方がいいね。」

6年間毎日のように使用するランドセルの色は、子どもにとってとても重要なことでしょう。初めて迫られる大きな選択かもしれません。昔は2色しかなかったランドセルも、テレビ中心だったメディアも、校区が決まっていた高校も、今では沢山の選択肢の中から自分で自由に選べるようになりました。大切な場面で子どもが迷った時、良いと思う方法を一緒に考え、助言し、最終的には子どもが自分で選択できる道を示してあげられる大人でありたいと思っています。

6月。春から初夏に移り変わるこの良い季節、毎日の園庭遊びの中から自分の楽しみを見つけ、充実して過ごして欲しいと思っています。また、日々のお散歩や遠足等を通して、体力の向上にも努めていきたいと思います。

園長 泉川 由利子

一歩ずつ 少しずつ

投稿日: カテゴリー: 園長のことば

毎朝、通勤のバスを降りると、登校途中の小学生とすれ違います。黄色いカバーをつけたランドセルの一年生は、高学年であろうお兄さんに手を引かれて信号を渡っており、その姿はとても小さく、可愛らしく見えます。子ども園での年長さんは一番大きい学年で、縦割りクラスの中では年下の子のお世話をしたり、当番活動をリードしたりと頼りになる存在でした。そんな子ども達も学校では最年少。今度は年上の子に助けられながら次の段階へ進み、また成長していくのだな…頑張れ…!!と、心の中で応援しながら通り過ぎました。

園では、入園したばかりのてんし組さんが先生におんぶされて泣いていました。その横では、てんし組から進級したひつじさんが滑り台で遊んでいます。ひとりでステップを上がり、順番を守って滑ることができるようになった様子は微笑ましいかぎりです。また、ほし組から幼児クラスに上がった年少さんは、お当番さんの後についてお祈りの言葉を繰り返し、聖歌を覚えて一生懸命歌っています。少しずつできることが増えてきた子ども達。成長の一方では、つまづいたり思うようにいかないこともありますが、自分の力で一歩ずつ、少しずつ前へ進めるよう見守り、援助し、応援してあげたいと思います。

5月は、マリア様の月です。いつも私達を見守って下さる、みんなのお母さんであるマリア様のように、優しく温かい、愛に溢れた人になれますように。戦禍の中で苦しんでいる方、困っている方がいることを忘れず、その人達のために祈り、小さな力を貸すことができますように…。  

園長 泉川 由利子