花を咲かせる子ども達

投稿日: カテゴリー: 園長のことば

ご入園・ご進級おめでとうございます。

「今日から新しい一年が始まります。ドキドキしながら入園式をむかえるお友だち、こども園で元気いっぱい遊びましょう。そして、ひとつ大きくなったお友だち、いろいろなことに挑戦して、心も体も大きくなりましょう。みなさんが優しく強い心でいられるよう、神様がいつも見守ってくださいますよ。」

毎日歩いているバス停からこども園までの短い道のりは、いつも私に季節を感じさせてくれます。八重桜やナナカマド等、大学構内の木々の芽吹き、雪解けで顔を出した去年の松ぼっくり、中心部では滅多に聴かれない鳥の鳴き声も聞こえてきます。空の青さや雲の流れを眺めながら園に着くと、クロッカスやチューリップの小さく可愛らしい芽がきれいに並んで顔を出しています。これからかわいい花を咲かせるこの芽のように、園生活を始める子ども達が個性を芽吹かせ、神様の見守りのもとに成長し、素敵な花を咲かせてくれることを今からとても楽しみにしています。

お子さんがいつも楽しく、健康、安全であるように、また、保護者の皆様にも笑顔が溢れ、安心していただけるこども園であるように、職員一同取り組んでまいりたいと思っておりますので、皆様の一層のご理解・ご協力をよろしくお願い致します。

園長 泉川 由利子

澄んだ声と心

投稿日: カテゴリー: 園長のことば

「1日、2日、3日、4日…。あと、〇日で卒園だね。」と、カレンダーを見ながら

子ども達と年長さん卒園までの日数を数える時期になりました。毎年、この時期になると各クラスから

‘卒園・お別れ’の歌が聞こえてきます。CD音源のきれいな声、滑らかに流れる歌詞やメロディーはもちろん素敵ですが、お部屋から聞こえてくる子ども達のおぼつかない音程、まだ覚えきっていない歌詞…でも、先生のピアノにクラスのみんなで声と心を合わせて一生懸命に歌っているその姿に、いつも感動させられます。歌を歌うひとりひとりの真剣な表情や眼差しに、入園したばかりの幼かった姿が重なり涙してしまうのは、先生達だけでなく、保護者の皆様も同様ではないでしょうか。

澄んだ子ども達の声は、くもりのない真っ白なその心も映しています。毎日の祈りの中で、「地震で困っている人が家に帰れますように。」「みんながコロナになりませんように。」と、自分のことではなく友だちのこと、周りの人達のために祈る、ということが当たり前のように育っています。幼い頃に身に付いたこの澄んだ声と心を大切にして、思いやり深い大人に成長してほしい、と願うばかりです。

ひとつ大きくなり、新しい仲間をむかえるおともだち、

マリアこども園の思い出をいっぱい持って小学生になる年長さん、

いつもみんなの素敵な心と笑顔で、周りの人達に幸せを分けてあげられる人になって下さい。

私達も保護者の皆様と一緒に、この子ども達の背中を押してあげられる存在であり続けたい、と思っております。

園長 泉川由利子

「当たり前」は「有り難い」

投稿日: カテゴリー: 園長のことば

新年明けましておめでとうございます。大雪の昨シーズンと比べ穏やかな年越しでしたが、年明けの大雪で交通機関の混乱やご家庭での除雪作業に追われた方もいらしたのではないでしょうか。北国の厳しい冬、自然災害などなく無事に過ごせるようにと願うばかりです。

コロナの規制が徐々に緩和された今年、休み中に帰省や旅行で久しぶりに遠出された方も多かったのではないでしょうか。遠くのおじいちゃんおばあちゃんにお孫さんの成長した姿を見せられること、観光やレジャーを楽しむことなど、ここ3年間我慢してきたことの実現に「有難さ」を感じます。「有難い」の反対語は、「当たり前」だそうです。調べたところ、「感謝」「ありがとう」の反対語もまた同じく「当たり前」でした。

私達は、誰かに何かをしてもらった時、嬉しい時や特別な時に相手に感謝し「ありがとう」を伝えます。では、普段当たり前のこと、何気ない事に対してはどうでしょうか?毎日食べられること、元気でいること、水や電気が通り交通機関が動いていること、園や仕事に行けること…数年前の震災や今回のコロナ禍のように、以前はあって「当たり前」だったことを無くして初めて、本当は「有ることが難しい」ことだとわかり「感謝」できるのだと思います。

当たり前のことを有り難く思いその気持ちを言葉で相手に伝え、また自分も周りに感謝される人になれるように、そして神様に生かされ守られていることにいつも感謝し日々過ごしていきたいです。

今日から3学期が始まります。進級・進学に向けた活動が多くなり、その中でまたお子さんの成長が見られることでしょう。毎日一緒に過ごしてきた友だちや先生との時間を大切にしながら、残り少ない日々を楽しんで欲しいと思っております。

今年もよろしくお願いいたします。

園長 泉川 由利子

クリスマス発表会を終えて それぞれの成長

投稿日: カテゴリー: 園長のことば

先日のクリスマスお祝い会では、お忙しい中衣装などの準備、そしてまた今年もコロナ対策のため人数制限などご協力をいただき、本当にありがとうございました。どの学年もこの日に向けて少しずつ練習を積み重ねてきました。初めてステージに上がり、笑顔も泣き顔も愛らしかったてんしさん。自分の出番に登場し、お返事と歌がとても上手だったひつじさん。最初から最後まで役になりきり楽しそうに演じるほしさんの堂々とした姿には、昨年からの大きな成長を感じました。また、入園して間もない満3歳さんは小さな手や足で精いっぱい表現し、年少さんが先生の指揮に集中して楽器を演奏する姿にはひとりひとりの真剣さを、また、大好きな歌や遊戯を盛り込んだ年中さんの劇では、お友達同士で台詞や歌を教え合い、協力しながら作品を完成させていく様子が見られました。

そして、素晴らしかった年長さんの聖劇。神様がイエス様を私達に下さった大切な日である、というクリスマスの本当の意味を伝えるため、そしてその姿を神様にプレゼントするために20名全員が心を込めて演じました。救い主イエス様のお誕生は、天使から一番最初に羊飼いに伝えられた、とされています。当時、子どもの仕事であったひつじの番。まだ汚れのない羊飼いの心に天使の声が響いたのと同じように聖劇を成功させようと純粋な気持ちでこの作品に取り組んだ子ども達の姿には感動がありました。

明日から、冬休みに入ります。休み中は、ご家庭でのクリスマスや年越し、お正月など日本の伝統文化や行事に触れ、また、寒さに負けず外へ出てたくさん遊び、北国ならではの冬の経験をさせてあげて下さい。

2学期も大変お世話になりありがとうございました。新しい年、心も身体もまたひとつ成長したお子さん達に会えることを楽しみにしています。どうぞ、良いお年をお迎えください。

園長 泉川 由利子

喜ばれるプレゼント

投稿日: カテゴリー: 園長のことば

美しかった紅葉も散り、いよいよ雪の季節です。気温が低い朝の大学構内や園庭には霜が降り、日の当たっている所々に湯気が立ち昇る独特の光景が見られ、とても美しい様子です。

ニット帽と毛糸の手袋、マフラーで園バスから降りてきた年長の女の子。いつもなら直ぐに玄関に入っていくのですが、その日は中々入りません。声をかけようとした時、「せんせい、しもをふんでからいくから!」と、言って芝生の方へ行き、夢中でバリバリと踏んでいました。北国の子どもにしか体験できない冬の遊び。その中には、気温や時間によってその感触や音、薄さの違いがあることなど、様々な「気づき」もあります。これからやってくる北海道の長い冬。冬の遊びを楽しみながら、その日ごとの外の景色や雪の様子の変化に気付く、豊かな感性も育んで欲しいと思っています。

クリスマスの時期を迎えました。何年か前に、神父様が子ども達にこんな質問をしました。「みんなはどうしてクリスマスにプレゼントをもらうのですか?普通、自分の誕生日にもらうものではないですか?」こども達は、「たしかに…。どうしてだろう?」と、考えている様子。「では、本当は誰がプレゼントをもらう日だと思いますか?」

「クリスマスは、イエス様のお誕生日!イエス様がもらう日!」とすぐに子ども達は答えました。「イエス様がもらって一番嬉しいものは何か、みんなで考えてみましょう。」そう言って神父様の質問は終わりました。子ども達は、持ち帰った献金箱に優しさや思いやりを入れてイエス様にプレゼントします。子ども達の小さな良い行いが、身近な人、遠く離れた方、そして神様にプレゼントとなって届きますように。

           ~皆様も一緒にクリスマスをお祝いいたしましょう。~

                                        園長 泉川由利子