ことばで伝える
残暑が長かった夏の名残もあり、今年は紅葉の見ごろも遅く平地での初雪ももう少し先になりそうですね。「あ~、はやくゆきふらないかなぁ。ゆきだるまつくりたいよ。」冬の訪れを心待ちにする子ども達のつぶやきが聞こえます。大きな雪山での楽しい遊びを想像する一方で、大雪や寒さへの覚悟と緊張と共にいよいよ冬を迎える準備が始まります。
職員室で仕事をしていると、度々子ども達がやって来ます。「せんせい、おりがみ。」「こうはくぼうし…」中には、何も言わずにもじもじしている子も。先生達はそんな時、「折り紙、どうしたの?」「紅白帽子が何かな?」「ご用事、何ですか?」など、聞き返します。子どもが自分の言葉を探し、きちんと伝えられるように待ってみます。「おりがみ…ください!」受け取ってそのままお部屋に戻ろうとする時には、「何て言うのかな?」と声を掛けます。「あ…!ありがとう。」「どういたしまして。」繰り返し伝えるうちに、自然と自分で考え、言葉が出てくるようになっていきます。最近は、何を差しているのかわからない省略語や、ひとつの言葉でもその場の空気を読み逆の意味を想像しなければならない言葉を子どものうちから使用する傾向にあるように思いますが、正しい言葉で自分の伝えたいことをきちんと伝えるよう、習慣づけていきたいものです。
園では、11月13日から待降節が始まります。クリスマスの本当の意味を知り、困っている人や、苦しんでいる人達にみんなの温かい心と優しい気持ちを分けてあげられるように、子ども達と一緒に約束をしていきたいと思っております。
ご家庭でも待降節のご協力をよろしくお願い致します。
園長 泉川 由利子