おみやげ

投稿日: カテゴリー: 園長のことば

吹く風が心地よい季節になりました。大学構内の木々は緑の色が濃くなり、町のところどころにつつじやライラックの花が咲き、景色を彩っています。

「おはようございます!」と、元気に園バスから降りて来た子ども達の手には、タンポポや芝桜の可愛らしい花が握られていました。花瓶に水を汲み、マリア様の前にお捧げする姿を微笑ましく見ていると、「あしたも‘おみやげ’もってくるね。」と言ってその子はお部屋に入っていきました。

小さな子どもからの「おみやげ」。園で作った折り紙や塗り絵、お散歩で拾った落ち葉や木の実など、「おかあさん、おとうさんにあげるの。」と言って持ち帰るのが子ども達は大好きです。

旅行などどこかに出掛けた時、私達大人は家族や親しい友人など大切な人達のために手土産を持ち帰ります。その土地ならではの食べ物や名産品など…受け取ってくれる相手の好みを想像しながら選んだり、自分が食べて美味しかったものなど、楽しさや思い出のおすそ分け。そのお土産を渡す時に旅行先や体験についての会話も広がります。リュックの中に入っている子ども達からの「おみやげ」。お子さんが拾ってきた落ち葉や木の実を見ながら、お散歩に行った時の様子を聞いてみたり、また、時には折り紙や塗り絵の続きを一緒にしながら園での思い出や楽しさのおすそ分けにあずかってみてくださいね。

6月は、運動会があります。乳児さんは、お家の人と一緒に大きな行事に参加するという経験をし、幼児さんは、お友だちと一緒に目標に向かって取り組む力を育み、達成感を味わって欲しいと思っております。

保護者の皆様には、送迎や駐車場などのご協力、そしてお子さんへの励まし、応援をよろしくお願い致します。

園長 泉川 由利子

教え合う

投稿日: カテゴリー: 園長のことば

新年度がスタートして数週間。園庭の雪山もようやく解け、空高くこいのぼりが泳いでいます。新しい生活に始めは不安だったお子さん達も先生やお友だちに慣れ、親しみをもって生活するようになりました。毎日大学構内へお散歩に出掛ける乳児さんの足取りも軽く、また、幼児さんは自由遊びの時間に列になって構内をお散歩する日もあります。「ただいま~!」と、園に戻って来たその小さな手には、たんぽぽやつくしんぼが握られています。玄関のマリア様の前には、子ども達が見つけた‘春’が並び、その賑やかな光景を微笑ましく見守ってくださいます。

園で飼育しているモルモット‘チョコ’ちゃん。可愛らしいその姿は、子ども達だけでなく、職員や園に来たお客さんみんなを癒してくれています。年中さんになるとそのお世話係の‘チョコ当番’があり、お昼になると毎日二人ずつお当番さんが職員室を訪れます。ある日、「チョコ当番お願いしま~す!!」と、年長の男の子が年中さんを連れ、張り切ってやってきました。初めて当番をする年中さんに、「僕が先に見本をしてみるから見ていて。」と言って、丁寧にまな板と包丁を使い、人参を切り、あと片付けまでやってみせます。真剣にその様子を見ていた年中さんは、その見本通りに全て行うことができ、嬉しそうにしていました。「○○ちゃん、この人参チョコに持って行っていいよ。」と、優しい言葉を掛けてくれた年長さんもまた満足そうでした。こども同士教え合う姿は良いものです。次の年にはこの年中さんに優しさが受け継がれることでしょう。

5月は、マリア様の月です。「まりあさま、おはようございます。」「いってきます。ただいま。」と、園に入ると子ども達はご挨拶をしています。良いことがあった時、寂しい時、いつも側で私達を見守って下さるマリア様。みんなの母であるマリア様のように、優しく温かい、愛に溢れた人になれますように。   

園長 泉川 由利子 

一歩ずつ 少しずつ

投稿日: カテゴリー: 園長のことば

~ご入園、ご進級おめでとうございます~

ようやく雪解けがすすみ、石狩にも春がやってきました。解け残った雪の下から顔を出すフキノトウやクロッカスの小さな芽吹き、そして開花は、これから始まる新年度への大きな期待、そしてエネルギーを抱かせてくれます。

新入園、進級の日を迎え、新たなスタートを切るお子さん達。ご家庭から離れて初めての集団生活を経験するお子さんもいることでしょう。大きな泣き声で始まる一日目、先生と遊んだ三日目、お友だちと過ごせた一週間後…お子さんは少しずつできることが増えていきます。昨日できなかったことが今日はできるようになり、明日はまたひとつの発見があります。神様は、ひとりひとりに違った個性、成長の課程、得意なことや苦手なことも与えてくださいました。それぞれの歩幅で一歩ずつ、少しずつ進めるよう背中をそっと押しながら、成長する姿を保護者の皆様と共に見守らせていただきたいと思います。

2024年度もお子さんがいつも楽しく、健康、安全であるように、また、保護者の皆様にも笑顔が溢れ、安心していただけるこども園であるように、職員一同取り組んでまいりますので、皆様の一層のご理解・ご協力をよろしくお願い致します。

園長 泉川 由利子

与え合い、育ち合う

投稿日: カテゴリー: 園長のことば

早いもので、今日で2023年度修了の日となりました。入園、進級当初、まだ新しいクラスや生活に慣れずに泣いていたお子さんも、今では、自分の楽しみを見つけ笑顔で園生活を送るようになりました。また、3年ほど続いたコロナ禍で心配された子ども達の体力も、お散歩や園庭遊び、体操教室や日々の様々な活動の中で少しずつ増加し、積極的に身体を動かす様子も多く見られるようになりました。

お友だちとの触れ合いや遊びの中では、協力し合い、時にはぶつかり合いながら‘相手への感謝の気持、思いやりの心’を学びました。また、苦手なことや難しいと思うことにも挑戦し、自分で決め、やってみたりしながら失敗や成功の体験を繰り返して自信をつけました。そして、日々の祈りや宗教行事、神様のお話しを通して自分の身の周りの人達はもちろん、災害に遭った人、世界中の困っている人、恵まれない人達の幸せや平和を願う心も育ちました。

ずっと一緒に過ごしてきた年長さんが卒園し、寂しい気持ちと同時に大好きだったお友だちの優しさや頼もしさを思い出し、そうなりたいという憧れの気持ちも育まれていることでしょう。与えてくれた思いやりを今度は与えながら、互いに育ち合って欲しいと思います。

今年度も当園の教育保育にご理解ご協力をいただき様々な場面で温かく支えて下さいましたことに心より感謝申し上げます。これからも子ども達、そしてご家族の皆様に神様からの豊かなお恵みがありますように、お祈り申し上げます。

来年度の花川マリア認定こども園もどうぞよろしくお願い致します。

園長 泉川由利子

つながり

投稿日: カテゴリー: 園長のことば

先日の保護者会、参観日では、お忙しい中園に足をお運びいただきありがとうございました。ふれあい遊び、お店屋さんごっこや製作などいつも園で行っている活動も、大好きなご家族の方と一緒にすると何倍にも楽しく、また、運動遊びでは、できるようになったことを見てもらおうと、どのお子さんも張り切って取り組む姿が見られました。園の中に沢山笑顔が溢れるこの日常を当たり前と思わず、日々感謝して過ごしたいと思います。

卒園の時期が近づき、年長さんは、一日入学を経験し小学校への期待をふくらませながら卒園行事の準備、製作などに取り組んでいます。「せんせい、ちいさいくみさんにプレゼントつくったよ。」「きょうもみんなでうたのれんしゅうしたんだよ。」…と、目を輝かせながら話してくれる姿はもう一年生のように立派です。そんな年長さんの横では、幼児クラスさんの部屋に移行し、一緒に給食を食べているほし組さんの姿が見えます。4月にはまだ2歳になったばかりで泣きながら先生に抱っこされていた子も、今では着替えも食事もしっかりと自分でできるようになった姿を見ると、子どもの持つ力は本当に素晴らしいと感じます。先日行われた体験入園の際も、新しく入園するお友だちに優しく声をかけ、お世話をしたり、一緒に遊んでくれる子ども達の素敵な姿が沢山見られました。きっと、自分が小さい時に年上の子からそうしてもらったことを覚えているのでしょう。

マリアこども園で大切にしている子ども達の縦のつながり。年齢が違うことで生まれる他者への思いやりや尊敬、相手を信頼し、頼ること、頼られることで自己肯定感を高め、これからも育ち合って欲しいと願っております。

園長 泉川由利子