園長のことば

はじめての選択

コロナによる休園の際は、沢山のご協力、また、あたたかいお言葉をいただきありがとうございました。毎日、全国の感染者数がニュースで流れ、増減を繰り返して3年目。行政の方針や保健所の基準も日々更新されていきます。その中で、お子さんを安全にお預かりするための「感染対策」、乳幼児期に経験するべき友だちとの生活や遊び、季節の行事などを実現するための「教育保育の工夫」をしていくことが、コロナ禍にあるこども園として大切なことと考えております。まだまだ収束の兆しが見えず不安は続きますが、保護者の皆様とともにこの難局を乗り越え、お子さん達の明るい未来に希望をつなげていきたいです。

先日、年長さん同士がこんな会話をしていました。A「〇〇ちゃん、ランドセルもう買った?何色にするの?」…早くも入学を楽しみにしていることを微笑ましく思いながら、私はその会話に耳を傾けていました。B「まだだよ。何色か決めてない。もう予約できるけど、欲しい色が変わるかもしれないから、私はもう少しよく考えてから注文するんだ。お母さんも言ってたから。」A「その方がいいね。」

6年間毎日のように使用するランドセルの色は、子どもにとってとても重要なことでしょう。初めて迫られる大きな選択かもしれません。昔は2色しかなかったランドセルも、テレビ中心だったメディアも、校区が決まっていた高校も、今では沢山の選択肢の中から自分で自由に選べるようになりました。大切な場面で子どもが迷った時、良いと思う方法を一緒に考え、助言し、最終的には子どもが自分で選択できる道を示してあげられる大人でありたいと思っています。

6月。春から初夏に移り変わるこの良い季節、毎日の園庭遊びの中から自分の楽しみを見つけ、充実して過ごして欲しいと思っています。また、日々のお散歩や遠足等を通して、体力の向上にも努めていきたいと思います。

園長 泉川 由利子